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一度は夢見た、手の届かない憧れのあの人とのセックス──『君を抱くのは仕事だから~雇い主は変態小説家~』

例えばテレビの向こうにいる彼。いつも読む雑誌で見る彼。人生で一度くらい、いや、何度だって「この人に手が届けば──」そう思ったことがあるはず。

 

大人になるにつれ、いつしかそれは、叶わぬ願望だったと気づき、私たちは夢見ることを忘れてしまう。

 

だからこそ、今日も浸るのだ。ありえないような夢を叶えられる、漫画の世界に。

 

今日紹介するのは、夢見ることを忘れた私たちの願望を満たしてくれる、『君を抱くのは仕事だから~雇い主は変態小説家~』(作・聖ゆうか)という作品。

 

「憧れのあの人との恋」は「彼のオモチャ」になること

主人公の一鈴(にのまえ すず)は、小説家・佐々木京介のファンだった。高校生の頃にはファンレターを送り、「大学を出たら編集者になって、佐々木京介先生と本を作りたい! 」と公言していた。しかし現実はそううまくいかず、出版社への就職は失敗。夢を諦めて地元へ帰ろうとしていたが、アパートの大家さんの計らいで読書喫茶でアルバイトをしている──。

 

夢を諦めることもできない。かと言って好転することもない毎日。ここまでの流れは、漫画の世界でない“現実”を生きる私たちの中にも起こりえることである。

 

でもこれは、漫画の世界。もっと言えば、女性の願望が詰まった、TLコミックの世界。私たちが夢に見たような、めくるめく展開が繰り広げられる。

 

憧れだった『彼』、佐々木京介との出会い

この作品の魅力は、その絵柄にもある。表紙を見れば十分察することができるが、ハッと息をのむようなイケメンが主人公・鈴のバイト先の常連として登場する。

君を抱くのは仕事だから~雇い主は変態小説家~

お察しの通り、これが“佐々木京介”である。そしてその佐々木京介が、住み込みのアシスタントを募集しているという流れになる。佐々木京介と本を作る──これを目標にしていた鈴は、当然これに飛びつく。私たち読者にしてみれば、「住み込み」という響きが、もはやドリームであり、この単語を見ただけで、この先の展開に胸を躍らせてしまう。

 

あぁ、これはきっと、毎日、毎晩セックスしまくるに違いない! 叶うなら、私も憧れのあの人とそんな生活を送りたかった──!

 

しかし、お話は私たちの予想通りには進まなかった。「佐々木京介」と名乗った彼は、「佐々木京介」という本名なだけで、「九鬼令苑(れおん)」というペンネームで活動している官能小説家だった。

 

「佐々木京介先生じゃ……ない? 人違い……? 」私たち読者は、鈴と同じように戸惑うことになる。しかし、心地の良い予想外の展開である。

 

鈴の仕事は、「セックスすること」

佐々木京介──いや、観桜小説家である九鬼令苑はアシスタント業務として、鈴にある仕事を命じてくる。それが、「セックスすること」。

 

まさに、TLコミック王道の展開である。

君を抱くのは仕事だから~雇い主は変態小説家~

「出来ません…っ 先生…っ」
「許して下さい そんなことできません…」
「ダメだ 鈴」
「これが君の仕事だろう」
「大丈夫 いつも俺を受け容れて さんざん悦んでいる身体じゃないか」
「~~っ…」
「出来るだろう?」
「やりなさい────鈴」
「自分で挿れて動くんだ イくまで──」

 

そうして、鈴は、九鬼令苑と、幾度となく体を重ねる。

 

鈴が九鬼令苑の要求を受け容れた理由は、実に共感しやすい。目を奪われるような美形が、微笑んでくれる。笑顔を向けてくれる。もしかしたら自分は、彼の「特別」なのではないか──?

 

優しくされた。だから浮かれた。その気になって、セックスをした。でも彼にとっては、官能小説を書くための“仕事”だった。

 

セックスをしたら、そのときだけは、なんか愛されてるっぽい。私たち女は、ほんのちょっとの弾みですぐに勘違いをしてしまう。好きに、なってしまう。

 

切ないまま進むかと思われた鈴と九鬼令苑の関係。勘のいい人はすでに察しているかもしれないが、九鬼令苑の正体は、鈴がずっと憧れていた佐々木京介本人である。

 

昔、一度は夢に見たあの“妄想”のようなものが、実に切なく、そして愛おしく描かれている作品だ。

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森下るり子
森下るり子
とにかくイケメンと年下が好き。 趣味はボディケアの元エステティシャン。LCラブコスメの盲信者★☆ 23歳くらいに見られることだけが自慢のアラサー。(たぶん精神年齢の低さが見た目に出てる…) 最近の趣味は筋トレと痩身エステ。 「森下るり子」の記事一覧
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