世間では、どうやら25歳を超えると『アラサー』と呼ばれるようで。そういえば自分も25歳になった頃「やば~~い! もうアラサーなんだけど~! 」とか言って騒いだっけ。そして怒涛の結婚ラッシュ。25歳を過ぎ、26歳、27歳……。
「こんなはずでは……! 」そう思っている独身女は少なくないはずである。
今回紹介する、『イジメラレ体質~お見合い相手の太い指でイ…ク…~ 』(作・ころめ)という作品は、そんな独身アラサー女子のお話。
独身。アラサー。うまくいかない恋愛。いきつく先はお見合い
独身のまま年を重ねていく──。感情を表す言葉があるとすれば『焦り』であるものの、焦れば焦るほど反比例するように現実は悪くなっていく。そう。うまくいかないのだ。恋愛が。本作の主人公・巴も同じ悩みを抱えていた。
独身のアラサー女にとって、最も胃にくるのは“親からの圧力”である。そんな私たちの未来を体現するかのように、巴は母親に『お見合い』をすすめられる。
ここで、巴の妹が言ったセリフが、ひどく刺さったので抜粋してみよう。
「お姉ちゃんは見た目だけ努力して、男を見る目なんて全然養ってないんだから」
「周りに任せておけばイイじゃない」
このセリフは、一見まるで何でもないようなセリフである。隅っこのたった一コマである。
しかし、刺さる。独身のアラサー女には刺さる。
お見合い──。独身のままアラサーになった女は、一度くらい頭によぎったことがあるはずだ。『周りに任せる』──。そういう選択肢もアリなのかもしれない。
巴のお見合い相手は、自分をいじめていた同級生
さて。独身女にグサグサと刺さる巴と母親、妹のやりとりが終わったら、ついに本作のメイン、“お見合い”へ。言ってしまえば、ここから先はジワジワとTLというファンタジーの世界に浸かっていくことになる。言わば、私たちの持つ願望のひとつが、“巴”という形で体現されていく。
お見合いに現れた相手は、ハチャメチャなイケメン。メガネ男子なので、メガネ萌えする女は登場シーンでズキュンと心を撃ち抜かれるはず。
そして、この展開だ。
「はじめまして! 細川巴です」
「はじめましてじゃないな…」
「あらやだ巴、気付かないの? 同級生の蟹田京介君よ」
京介は、中学の三年間、巴をイジメ続けてきた男である。
そんな男が、お見合い相手として登場。(イケメンというのはTL界では定石のオプションなので息をするように受け入れよう。)
最悪だ──
逃げ出せばいいのに、断ればいいのに、巴はめげない。独身のままアラサーになった女たちは、きっとどこかクセがある。巴も例外ではない。中学の頃の仕返しをすべく、気のあるフリをしていっそ惚れさせて、盛大にフってやるという作戦を決行する。
しかし、想定外の京介の態度に、結局は本当のことを打ち明ける。そして京介は、キレる。
現実ではありえない、実家前でイク
TLの良いところ。それはズバリ、現実では絶対にない、めちゃくちゃエッチなシチュエーションに浸れること。
キレた京介は、巴の実家の前だというのに「騙した罰だ」と言って、強引にキスをしてくる。これはTLコミック。キスのままで終わるはずもなくあっけなくイカされてしまう。
家の、前なのに。家の中には、家族がいるのに。濃厚なHシーンも本作の魅力だ。
「あの京介なのに、感じてしまう」
キスが気持ちいい、Hが上手い、体の相性が良い──
快楽には、本能にはあらがえないのが人間なのかもしれない。そして、『運命の相手』というのは、往々にして、本能が求めるものなのかもしれない。
「絶対こんなのあり得ない」妄想たっぷりの甘々でエロエロなTLコミックも良い。でも時には、心にグサッとくるようなTLも良い。だってこれはTLだ。最後には、密かな願望が満たされるから。
「こんなのあり得ない、いや、でもあったらいいな。気持ちのいいセックスがしたい」そんなときは、『イジメラレ体質~お見合い相手の太い指でイ…ク…~ 』を手に取ってみてほしい。
この記事を書いた人
とにかくイケメンと年下が好き。 趣味はボディケアの元エステティシャン。LCラブコスメの盲信者★☆ 23歳くらいに見られることだけが自慢のアラサー。(たぶん精神年齢の低さが見た目に出てる…) 最近の趣味は筋トレと痩身エステ。
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