結論から言うとオートロックに防犯性を求めるのは大間違い!
オートロック付のマンションは部屋に居ながらエントランスの訪問者を確認できて、宅配業者や友人などをマンション内に招き入れることができて便利だし、直接玄関までやってこれるようなアパートに比べると安心感が違うよね。
でも、オートロック付マンションで泥棒や不審者をエントランスで撃退できるかと言うと…
答えはNo。
泥棒や不審者にとってオートロックなんて、あってないようなもの。
オートロックの防犯レベルが低い4つの理由
よく「オートロックだから安心です」なんて言う不動産屋さんがいます。
不審者や泥棒をマンション内に侵入させない役割をオートロックに求めるのは、オートロックに期待しすぎ。
オートロック付マンションでも、マンション内に立ち入る方法はいくつもあるんだ。
具体的な侵入方法を公開してしまうことを悩んだけど、泥棒が知っていて貴女が知らない事実の方が問題!と言うわけで公開しちゃいます!
1.自動ドアにアレを差し込んで誤動作させる
オートロックは集合玄関機についている鍵を回したり、住人に遠隔解錠してもらうことで自動ドアが開くよね。
それじゃあ、マンションの内側から外に出る時はどうなっているかと言うと、天井や自動ドアの上部にある人感センサーが反応して自動ドアが開く仕組みになっているんだ。
泥棒はこの内側にある人感センサーを誤作動させて、自動ドアを外側から開ける手口を使います。
具合的には自動ドアのすき間から紙を差し込んで、紙をペラペラと動かすだけ。
すると紙の動きに内側のセンサーが反応して、自動ドアがウィー…ンと開いてしまいます。
2.非常階段や駐輪場、中庭から侵入
マンションやビルには消防法で定める2方向避難の原則から、エントランス以外に必ず非常階段があります。
貴女の住んでいるマンションにも非常階段あるよね?
その非常階段から侵入できるマンションがまだまだ多く、非常階段は見通しの悪い位置にあったりと、泥棒や不審者の侵入経路として適しているんだ。
それ以外にも中庭やドッグラン付のマンション、駐輪場からマンション内に侵入できる作りのマンションがあるので、エントランス以外にも壁やフェンスをよじ登ってマンション内に侵入することなんて泥棒にとって朝飯前。
3.住人を装って共連れする
マンションの住人や宅配業者がマンション内に入るのと同時にマンションに侵入することもあります。
これを業界用語で共連れ(ともづれ)と言います。
エントランス前で、カバンの中の鍵を探しているフリをしていたり、電話をしているフリをして住人を装っている間に、住人や宅配業者が自動ドアを開けたら何食わぬ顔で入ってこれます。
4. 一度マンション内に入ってしまえば不審者だと気づかれにくい
「オートロックは防犯に強い」と言う誤解は深刻なほど一般の方々に信じられています。
「うちオートロックだから」といって玄関や窓の防犯対策に無頓着な人だっている。
いっそのこと、オートロックをなくしてしまった方が泥棒被害が減るかもしれないと思うほど。
それだけに、オートロック付きマンションの中にいる人=住人と言う思い込みをしやすいため、不審者だと思われにくいんです。
鍵交換中の看板を立てれば堂々と鍵をピッキングできるし、検針作業員を装えば、マンション全室の下見だってできちゃう。
まさにやりたい放題。
女性にも安心な防犯に強い物件選びのコツとは?
防犯に強てくて女性でも安心して住める物件のポイントはたくさんありすぎて、全ての条件を満たす物件となると、かなり数が限られてしまうし家賃が高くなりがち。
だから、あくまで参考程度で考えるくらいが丁度いいと思うよ。
防犯カメラが各所に設置されている
不審者の侵入経路として考えられる場所に防犯カメラを仕掛けることによって、マンションに不審者が近寄らなくなります。
例えば、エントランス、非常階段、エレベーター内、駐車場、駐輪場、メールボックス、廊下など。
今の防犯カメラは夜でも昼間と変わらないくらいのカラー映像で見れたり、映像も鮮明になったり、動体検知で怪しい動きをする人物を追尾したりと驚くほど高性能化しているんだ。
泥棒や不審者は犯行の証拠を残したくないので、ところどころに防犯カメラがあると、「この物件はわりに合わねぇや」と言うことで退散してくれます。
駅やバス停からマンションまで街灯があって見通しが良い
不審者が侵入する時、必ず確保するのが逃げ道。
マンションの周りの見通しが良くて、人や車の往来もそれなりにあれば、侵入しようとするところ、逃げているところを目撃される可能性が高まる。
見通しが良かったり、街灯があって夜も道が明るい道路に面しているマンションは泥棒の逃げ道確保が難しいので、狙われにくくなるよ。
通勤・通学で変質者やストーカーから身を守るのにも、この点を気をつけて物件選びするのはおすすめ。
ベランダが1枚板ではなく壁でしっかり区切られている
アパートや古いマンションのベランダは緊急避難経路としてベランダが薄い1枚板で仕切られているだけのものがあるよね。
「緊急時はこの壁を突き破って避難してください」って書いてあるやつ。
泥棒にとっては、コレ最高なんだ。
だって、どこか鍵の締まっていない部屋や、侵入しやすい部屋から侵入してベランダに出れば…。そのフロア全てを物色できるようになるでしょ?
事実、ベランダ経由で泥棒に入られたと言う被害はかなり多いんです。
ベランダは隣の部屋とくっついていないタイプか、コンクリートの壁でしっかり区切られているタイプが理想的だね。
隣の建物との間が広く、街路樹や植木から侵入できない
泥棒や不審者の侵入経路はエントランスや非常階段、裏口だけでじゃない。
- 電柱や木をよじ登って2回の外廊下から
- 隣の家の塀から2回の窓から
- 中には隣のマンションの屋上から飛び移る
泥棒同士や警察の間で「クモ男の○さん」、「忍者の○さん」と意外なところから侵入を繰り返すため、異名で呼ばれている泥棒もいるほど。
マンションのそばに泥棒や不審者の足場となるものがある場合、私たち防犯アドバイザーによる防犯診断ではマイナスポイントになります。
外廊下の作りになっている
ごく最近に作られたマンションや高層マンションは内廊下なので侵入経路がかなり限定されているけど、外廊下のマンションはかなり多いのが実情。
外廊下はエントランスやベランダ以外の侵入経路として最適。足場もあるし、外廊下が面している部分はだいたい見通しが悪いよね。
物件選びはポイントを絞るのが現実的!
まずオートロック付きマンションだからといって油断をしないように!
オートロックを突破するのは本当に簡単なんだ。
「オートロックがあれば防犯も安心」から
「オートロックがあれば来客応対が便利」に意識を変えよう。
- 重視したいのは防犯カメラが充実している物件。
防犯カメラは多ければ多いほど良いよ! - ベランダが独立しているタイプが理想的。
- 建物周辺が夜でも街灯に照らされ、人々や車の往来がある程度あると通勤・通学時にも安心♪
- 建物周辺が隣の建物と近すぎたり、街路樹がすぐそばにある物件は侵入経路が多くなりがち。
- 外廊下の物件も侵入しやすいので、できれば内廊下の物件がGOOD。
ただ、全部の条件を満たす物件は実際かなり少ないし、家賃が高額なので防犯カメラの有無に物件選びのポイントに絞って探すのが現実的だね。
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